粕畑貝塚跡

 

 笠寺台地東南端にある小開析谷に面した標高5メートル付近にあった小貝塚です。昭和2年(1927)に発見され,昭和10年に発掘調査された結果,尾張地方で一番古い貝塚であることがわかりました。時代は縄文時代早期(約6000〜7000年前)で,貝塚からはハイガイ,カキ,ハマグリ,などの貝殻をはじめ,石器や土器・シカやイノシシの骨などが出てきました。石器の中には,かたい石をたたき割って作った矢じりやサジもあり,土器は条痕文繊維土器と呼ばれるものが出土しました。これらの土器は,名古屋周辺では初めて見つかったもので,粕畑式と呼ばれました。現在は宅地化して痕跡をとどめていません。